編集

タイでは走り、インドで止まり、再び走り出したゴールデンウィーク初日のこと

ゴールデンウィーク初日。

朝5時半、ひんやりした空気に背中を押されて、ボクはひさびさに走り出した。3か月ぶりだった。
8か月も続けたジョギングと筋トレ。タイの朝焼けの中ではまだ走ってた。でもインドに着いたあたりで、ボクの走るエンジンはぷすんと止まった。走る場所もなかったし、地面もなんだかボコボコしてたから。ベトナムには筋トレ器具だけはあったけど、筋力の抜け殻になった腕を見て、結局一度きりでやめてしまった。これもまた、甘えの化石。

それでも、こうしてまたジョギングを始められたのは、めでたいことだと思う。
一昨日から筋トレも再開したし、朝の流れが心地いい。瞑想と体操とジョギングを終えて、チャイを飲む時間。まるで、ちっちゃな世界征服を達成したみたいな満足感だった。

最近、朝はちょっとだけ魔法をかけるようにしてる。
「今日も最高の一日になるぞ」って、こっそり心の中で唱えるんだ。
そしたら、本当に最高の一日になった。朝から、ゲラゲラ。

ゴールデンウィーク初日といっても、特別なことは何もしなかった。
土曜日だしね。ボクの中では、土日は大事なシェルター。どんなにすごい人たちが、土日も休まず働いて時計の針をぶっ壊してるって言われても、ボクはボク。

最初は無理して真似してたけど、結局手の腱鞘炎が悪化して、心まで風船みたいにしぼみかけたから、もうやめた。ボクは普通の人間だし、休みは未来への燃料。メンタルなんて、一度穴が開いたら、ずっとぬかるみを歩くハメになる。

それでも、どうにかうまくいく道を探してる。
きっと、ある。
そう信じる朝だった。