ボクは、毎朝の瞑想を始めて、今日で8日目。
今のところ、効果は……ない。ピクリともない。
でも、そんなことはまあ、わかってた。
もともと、ボクが瞑想を始めた理由はたくさんある。
物事に集中したいとか、雑念を遠ざけたいとか、人の気持ちを勝手に読んで落ち込むのをやめたいとか。
まあ、こういうのは全部、瞑想ってやつで何とかなるだろうって、ちょっと楽観的なノリで思ってる。
実は前にも、マインドフルネス瞑想とか歩行瞑想とかやったことがある。
でも、そのときは続かなかった。
気合いはあったのに、心は砂場の水たまりみたいにすぐ濁った。
最近、昔読んだ『左脳さん、右脳さん。』を本棚から発掘して、読み直した。
この本、マインドフルネスで頭の中のノイズが消えたって話で、ボクはそれを聞いて、うらやましくなった。
ボクの頭の中も、正月の初売り会場みたいにうるさいから。
効果はまだないけど、ひとつだけ気づいたことがある。
それは、特別な時間に「よーいドン」で瞑想するんじゃなくて、普段の生活そのものがマインドフルネスなんだってこと。
チャイを飲んでるとき、動画を見てるとき、スマホいじってるとき。
思考って、洗濯機のすすぎモードみたいに延々と回ってる。
これ、いらないよねって、最近思う。
今やることに、ちゃんと集中すればいい。
動画を見ても話が右から左に抜けていくのは、結局、ボクが上の空だからだ。
FXも上手くならない。そりゃそうだ。心ここにあらずだったら、ドル円だってそっぽ向く。
そういえば、瞑想って聞くと「宗教っぽい」とか「怪しいスピリチュアル」みたいなことを言う人もいるらしい。
ボクはそれを知って、ちょっとびっくりした。
禅っていうと、なんとなく怪しさが薄れる気がするのに。
Google社内にも瞑想のワークグループがあるし、スティーブ・ジョブズやイチローもやってたって話し。
まあ、ジョブズはジョブズで、かなり胡散くさい本を愛読してたみたいだけど。
そんなことはさておき、ボクはまた明日も、チャイ片手に静かな脳を目指して瞑想する。
夢見る脳内断捨離の旅は、まだ始まったばかりだ。