家のエアコンが壊れた。
電源は入るねん。
でも、15秒くらいしたらスーッと静かに止まる。
この暑さでそれは無理や。
修理を待つにも家におられへんし、どうしようかなと思って、元嫁ちゃんに連絡した。
「エアコン壊れたから、ちょっと居候させて。」
返ってきたのは、
「えーー!! ゆっくりできへんやん(笑)」
やった。
そのあとすぐに、
「でもええけどー。」
って。
僕は、
「まあええやん、ええやん。」
と返した。
そんな感じで、元嫁ちゃんちに居候生活が始まった。
家に着いて最初にしたことは、元嫁ちゃんにあいさつ……じゃなくて、猫ちゃんにあいさつやった。
「ひさしぶりー。しばらく一緒に住むでー。」
猫はたぶん、「知らんがな。」って顔してた。
その横で元嫁ちゃんが笑って、
「その代わりゴミ出ししてやー。」
と言う。
「はいはい。」
そんなやり取りをしながら、気づいたら一緒にソファーで寝転んでYouTubeを見てた。
これ、数年前の俺らが見たら、信じられへんやろな。
離婚した当時は、ほんまにギスギスしてた。
この人とこんなふうに笑って過ごす日が来るなんて、これっぽっちも思ってへんかった。
あの頃の自分に会えたら、
「まじか。結婚してたときより仲良くなってるやん。」
って言うと思う。
実際、その通りやねん。
結婚して一緒に暮らしてた頃より、今のほうが仲がいい。
困ったことがあったら真っ先に連絡する。
毎日電話もする。
お互いの近況もよう知ってる。
帰るときは、いつも「またなー。」って言う。
その「またなー。」のあと、なんとなくお互い寂しそうなんも分かってる。
なんでこうなったんやろって考えたら、一つ思い当たることがある。
今は、お互いをちゃんと尊重できてる。
一回、本気で「この人を失うかもしれん」というところまでいった。
その危機を経験したからこそ、今の距離感を大事にできるようになったんかもしれへん。
「そんなに仲いいなら、復縁したらええやん。」
って思う人もおるかもしれん。
でも、今のほうが仲いいねん。
また結婚して一緒に暮らして、昔みたいにようケンカするようになって、この関係が壊れるほうが怖い。
夫婦ではない。
でも、大事なパートナー。
そんな関係も、あってええんちゃうかなと思う。
SUPER BUTTER DOGの歌で、
「さよーならーからー はじまることがー たくさんあるんだよー♪」
って歌詞がある。
歌の意味とは違うかもしれへん。
でも、俺にとってはほんまにそうやった。
さよならから始まることもある。
しかも、結婚してた頃より、もっとええ関係が始まることもある。