朝4時の部屋は、まだ昨日の気配が残ってる。
なのにボクはもう、椅子に座ってパソコンとにらめっこ。対面にいるのは、言わずと知れたChatGPT先生。
昨日から9時間。インジケーターという名の迷路で、2人してぐるぐる回ってた。もはや、戦友。けど、ときどき味方撃ちしてくる。
「もういい!自分でやる!」と、昨日はちゃぶ台を返す勢いで叫んだボクだったが、今日には「やっぱ教えて」と戻ってきた。
勉強はしたい。けど、気になる。
気になって気になって、歯に挟まった焼きのりみたいに気になる。
そして気づいた。
ChatGPTって、たぶん“優秀だけど気が利かない後輩”。
こっちが「ここがおかしいよ」って言わないと、永遠に違う方向へ全速力で突っ走っていく。
つまり、ログを吐かせて分析して、「ねぇここ変じゃない?」ってピンポイントで教えてあげる。これが、AIを“使いこなす”ってことらしい。
ちょっと人間っぽい。ちょっとロボっぽい。
こっちが優しく具体的に言えば、素直に修正してくれる。
まるで「思いやりのあるペアプロ」だ。
ただ、まだ細かいところがイマイチ。
また時間かかるんだろうなあ…。言いたいこと、伝わるかなあ…。
そんな不安がひょっこり顔を出す。風呂上がりの鏡に映る小ジワみたいに、じわっと。
でも、今日はそれどころじゃない。
これから元嫁ちゃんとベトナムフェス。
雨の予報だけど、「ま、いいじゃん」で済ませた。大人の余裕っぽいけど、実際は「もうどうでもいい」だけかもしれない。
問題はこっち。
月曜の内視鏡検査に向けて、食事制限中。つまり、好きなものが食べられない。
だけど、ベトナムコーヒーとココナッツジュースくらいなら…多分OK?
フォーはスープちょっとだけとか、生春巻きでごまかすとか…。
なんやかんや工夫すれば、胃袋と気持ちの両方を満たせるはず。
こういう“制限付きの楽しみ方”って、ちょっと大人だ。
フェスの帰りにはまたバグ退治が待ってるけど、今はそれよりも、雨の中のココナッツ。
そして元嫁ちゃんの笑い声。
それで今日はじゅうぶんだと思ってる。