Xをぼんやり眺めていたら、ある投稿が流れてきていた。
「精神疾患になったら、面接で空白期間を突かれて不採用。つまり人生詰み」って内容だった。
……詰みって。将棋じゃあるまいし。
そんな投稿を見て、ボクは思ったのだった。雇われるだけが人生じゃないのにって。
仕事がないなら、自分で金稼げばええやん。ボクはアフィリエイターやけど、別に全員がそうなる必要はない。スキル身につけて、フリーランスになるとか、なんかあるやろと。
まあ、こういうこと言うと「もう歳やし」「営業できへんし」「時間ないし」って声が返ってくるのは想像がつく。
言い訳が春の雑草みたいにボーボーに生えてくる。でも、それ引っこ抜いて進むしかないやん、って思うんよ。嫌なら生活保護でもええやん、ほんまに。
実際、ボクがガチで引きこもってたとき、友だちから「仕事しようぜ」って誘われて、防水屋に行ったことがあった。面接なんてなかった。「来週から来て」だけ。
秒で採用。秒速で労働。そんな世界もある。けど、ああいうポスト書く人らって、そういう仕事は嫌なんやろな。
うん、わかるよ。ボクも引きこもり上がりで、防水屋は地獄の三丁目やった。汗は滝、腰はギシギシ。
その前は荷揚げ屋を7年もやってたけど、ガチヒキ上がりに防水屋は修羅場やった。
ただ、Xでフォロワー多い人って、言うことにもバフかけなきゃいけないのもあるんやろな。
甘い言葉の方が、どうしても“いいね”がつくのも事実やし。
でもなあ……やれよって思うんや。努力してるフリして立ち止まってる人に、「そのままでいいよ」って言うのって、ほんまに優しさなんやろか。
ボクはたしかにぶっきらぼうなリポストをした。でも本音をひっくり返したら、
「精神疾患になっても、人生詰んだわけやないよ」ってことを言いたかったんや。しっかり療養してから頑張ったらいい。
ボクもまだ道半ば。
アフィリエイトで稼げるようになって、3か月海外ノマド生活を味わったけど、まだまだ不安定の極み。
旅先で食ったタコスみたいに、噛みごたえはあるけど、先が読めない味がする。
それでも「頑張ったら道は開けるんや」って、でかい声で言えるように、ボクもまた前に進まなあかんなって思った。
この世界、詰みなんかじゃない。ちょっと長考してるだけ。