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リサーチのヒントはラジオから。音声に導かれてツールを育てる夜

手が痛い。

……って、もうこれ何回言ったかわからない。ひと月くらいは言い続けてるんじゃなかろうか。まるで、ひねった蛇口からポタポタ垂れる水のように、しつこくて地味にストレスがたまる痛みだ。

この間ずっと、アフィリエイトの作業もストップしてた。やる気はあるんだけど、手が「やめとけ」って言ってくるもんだから、仕方なく。

でも、止まったままじゃ何も進まない。時間だけがスルメみたいに噛みしめられて、旨味も出ないまま過ぎていく。

だから、様子を見ながら、少しずつ作業を再開することにした。ほんの少し。爪の先ほど。かつて、後悔するほどに手を痛めたあの日のことを思えば、いまのボクは用心深い老人のようだ。

そして、久しぶりにプログラミング。
ラジオからふと聞こえてきたリサーチのヒントが、頭の奥でピカッと光って、気がついたらキーボードを叩いていた。反射的に。あれはもう、職業病というより習性に近い。

今回作ったのは、せどり用のリサーチツール。といっても、全自動ではなくて、手動寄りのもの。ほら、付き添いの犬みたいな、あれ。主人の歩くペースに合わせて、ぴょこぴょこ歩く感じ。

利益商品を自動で探してくれるツールは、過去にさんざん作った。でも今のボクに必要なのは、ほどよい相棒だった。

明日も、手がごきげんなら続きをやろうと思う。
痛みと相談しながら、まるで気難しい猫と同居する日々。ボクの毎日は、今日もおだやかな闘いのなかにある。