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屋台休業日に出会ったクイッティアオの高級感

朝はいつも通りに始まった。宿を出て目指すのはおなじみのカオマンガイ屋台だ。ここのカオマンガイは絶品なのだが、それだけじゃない。ボクの朝の小さな冒険でもある。今日はその冒険に少しエッセンスを足して、ジョギングしながら屋台に向かうことにした。タイに来てからジョギングなんてしてなかったし、なんだか足を動かせる自分が少し誇らしかった。通り過ぎる白人旅行者が軽やかに走る姿を見て、自分も再開しなきゃと思っていたから余計にね。

屋台のあるはずの場所にたどり着くと、そこには…何もない。「あ、月曜日だ。」と気づくボク。月曜は屋台がお休みの日。毎週のことなのに、こういう時に限って忘れるものだ。仕方なくぶらぶら歩き、目に留まったのがクイッティアオ屋さん。タイ版ラーメンの店だ。そこで頼んだ牛肉麺は100バーツ。ちょっと高い。いや、ちょっとどころじゃない、ボクの1日の食費を超えてる!でもまあ、美味しかったから良しとしよう。

夜になっても財布とのにらめっこは続いた。シーフードご飯、いや正確にはガパオライスのシーフード版を注文。これが60バーツ。昼の牛肉麺が頭をよぎりつつ、まあまあな値段だなと自分を納得させた。味もまあまあ。ボクの食事は結局、味より値段が基準になるみたいだ。お金がないから仕方ないんだけどね。

宿に戻ると、日本人の宿泊者と長々とおしゃべり。外国人とも挨拶できるようになってきたし、この宿での暮らしにも随分慣れてきた。

笑い話なんだけど、隣の宿に泊まる日本人にはボクが「アラブ系」だと思われてたこと。そしてこの宿の人には「アジアン系アメリカ人」に見えてたという話。「え?君、日本人なの?」と聞かれて笑ってしまった。

こうしてボクのタイでの1日が終わる。屋台もなく、財布も軽く、誤解も多いけれど、何だか全部ひっくるめて旅らしい。

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