朝起きると体が軽い。おっ、ついに全快か?と喜びかけたボク。でも次の瞬間、お腹がギュルッと抗議してくる。やっぱりまだだったか。昨日の夜、夕飯を買いに出て、つい生野菜たっぷりのケバブを選んでしまったのが運の尽き。まるで罠にかかったネズミの気分だ。でも、不幸中の幸い、大事には至らなかった様子。
それでも朝ごはんは食べられそうだったので、いつものお粥屋台へてくてく向かう。日が昇りきらない時間の街は、夢から覚めたばかりの猫みたいにのんびりしている。屋台に到着して列に並ぶと、店主のおっちゃんがボクを見るなり手招き。えっ、なんだ?と思いつつ席に座ると、なんと、ボクのいつものトッピング付きお粥が目の前に。「おっちゃん、覚えててくれたんか、俺のこと。」思わず笑みがこぼれる。ボクにとって、お粥の優しい味は一種の魔法だ。
このお粥屋台、ほんとに美味い。けど、この屋台だけじゃない。隣のカオマンガイ屋台も絶品中の絶品。これってもう奇跡の二連星だよな、としみじみ思う。
さて、明日は大晦日。近くのカオサン通りではカウントダウンでお祭り騒ぎになるらしい。ちょっと覗きに行きたいけど、夜更かしに耐えられるかが少し不安。ま、めったにないことだし。そんなことを考えながら、今朝もおっちゃんのお粥に救われるボク。