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三人乗りと青春の残像たち

 以前、タイで若い男の子らがバイク三人乗りしてるのを見た。

別に三人乗りなんか珍しくない。

でもその時、めっちゃ羨ましいと思った。

楽しそうやった。

自由そうやった。

青春やった。

三人で海まで行くんかもしれん。

20年後に飲み屋で、

「昔さ、三人乗りで海行ったよな」

って笑いながら話すんかもしれん。

絶対おもろいやん。

危ないのは分かる。

バイクは三人乗りするように作られてへんし、禁止される理由も分かる。

でも、安全を追い求めるほど、人生の面白さとか思い出まで減っていくこともあるんちゃうかなと思った。

もちろん三人乗りを許せと言いたいわけじゃない。

ただ、あの光景には自由と青春があった。

最初はそう思ってた。

でもなんでこんなに羨ましかったんやろうと考えた。

若いからか。

自由やからか。

青春やからか。

掘っていったら、たぶん違う。

俺が羨ましかったんは仲間や。

三人でアホなことできる仲間。

一緒に海まで行ける仲間。

将来になっても笑い話にできる仲間。

俺にも友達はおる。

たまに友達とバイク二人乗りして釣り行ったりする。

それを元嫁ちゃんに見られて、

「汚いおっさん二人乗ってどこ行くねん」

って言われる。

でも若い頃の俺がその姿を見たら、

「あいつらおもろそうやな」

って思った気もする。

そう考えたら、若さだけの問題でもないんやろな。

結局、俺は友達がようさん欲しいんやと思う。

なんで欲しいんやろって考えたけど、答えはシンプルやった。

一緒に遊びたいからや。

タイの三人乗りを見て羨ましかったんは、自由や青春やなくて、その先にある仲間やったんかもしれん。