今日は義母さんのお通夜だった。久しぶりに元嫁ちゃん側の親族と会うことになり、なんとなく胸がザワついていたボク。「久々に会うし、上手くやれるかなぁ」なんて考えながら会場に向かったけど、意外にも会話はすぐに弾んだ。特に、同い年の元嫁ちゃんの従弟と話が盛り上がったのが印象的だった。
まず台湾の話題から始まった。従弟が「今度台湾に行くんだよ」って話し始めて、鼎泰豊の小籠包やビールの話で盛り上がった。「行ったら写真送って!」なんて頼むと、そこからインスタ交換したりして、更に仲良くなれたんだろうなと、少し後悔。
そこから「最近ガチ中華にハマってるんだ」って話にシフト。「麻辣湯が最高なんだよ」と、辛さで汗をかきながら食べる感じを熱弁する従弟に、ボクもつられてお腹が鳴りそうになった。「帰ってきたら一緒に行こうよ」と提案してくれた従弟に、ボクは「行こう行こう!」とノリノリだった。
次に話題が移ったのは、ボクが明日から行く予定のタイ、インド、ベトナムの旅。3か月という長い期間に驚いた従弟が「ええなー、3か月も行くんか」と羨ましそうに言う。従妹の奥さんも「台湾もいいけど、本当はタイに行きたかったのよね」とポツリ。そんな流れで、元嫁ちゃんが「台湾とタイ、行くならどっち?」と尋ねられ、少し考えたあと「タイかな」と答えていたのが印象的だった。
お通夜だってことを忘れるくらい、会話が弾んだ時間。でも帰り道、「お通夜の場なのにこんなに楽しく話してよかったのかな」と少しだけ胸の奥に引っかかるものがあった。でも、従弟の明るい声やみんなの笑顔を思い出すと、なんだかこれで良かったような気もする。義母さんも、きっと天国で「楽しくやってくれて何より」って微笑んでくれている気がするし、それも義母さんがつないでくれた時間だと思えば、胸の中が少し温かくなった。
冷たい夜風がそっと頬を撫でる帰り道。お通夜という場を越えて、懐かしい縁が少しずつ心を温めてくれた一日だった。