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ボクの目に映るチキンカレー、世界一周、そして祭りの夢

ボクが今日は少しお高いお店で、チキンカレーを楽しんでいた時のことだ。スパイスの香りに包まれながら「チキンごろごろ最高やん」なんて思っていると、視界の端にひとりの女性の姿が。「ん?」と顔を上げると、彼女が近づいてきてこう言った。「こんばんは」。その声でピンときた。「あ!この前の女の子!」。でも正直言うと、ボクは目が悪いくせにメガネをかけるのが嫌いだから、こういう時、最初は誰だか分からないことが多い。

そんなわけで、知り合いの女の子と一緒にご飯を食べることになった。すると、そこにもう一人、彼女の知り合いの男の子が登場。気づけば3人でテーブルを囲んでいた。こういう時、日本語で会話ができるって本当にありがたい。言葉が通じるだけで、まるで心までほぐれるような感じがする。楽しい。

女の子の方は、まだクンブメーラへの夢を諦めていなかった。クンブメーラっていうのはヒンドゥー教最大のお祭りらしく、今年は144年に一度の特別な年なんだとか。話を聞くだけでも壮大だ。開催地はここから車で3時間くらい。道中のことを想像するだけで少し背筋が伸びる。しかも、4億人が集まるっていうんだから、規模の大きさがボクの頭の中ではちょっとした銀河系レベルだ。宿代が10倍以上に跳ね上がっているらしく、行くだけでも冒険になりそうだ。実はボクも誘われているんだけど、何も調べていないし、よく分からないのが正直なところ。でも、この前の日記に書いた、体調を崩した女の子とは別の人だよ。

一方で、男の子は現在インドを旅する「世界一周中」の身。バラナシに来てから、やたらと耳にするワードだ。「世界一周中」。日本料理屋の別の客もそう言っていたし、店員さんの口からも「誰々が世界一周中だよ」なんて話が聞こえてくる。ボクからすれば、みんなすごいなあと思うばかり。もしも「ボクも世界一周したい?」と聞かれたら、たぶんこう答える。「したいような、したくないような」。

そんなこんなで、久々に日本語で話せる楽しさを噛みしめながらの夕食だった。楽しい会話とチキンカレー。インドの夜に心がほっこりした、そんなひととき。